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千葉 敏; 仁井田 浩二*; 岩本 修
Physical Review C, 54(6), p.3302 - 3304, 1996/12
被引用回数:12 パーセンタイル:58.21(Physics, Nuclear)量子分子動力学(QMD)を用いて、中間エネルギー核子入射反応において入射粒子が持ち込むエネルギーが熱化される時間スケールを研究した。熱化を計る尺度として、衝突する2核子系での平均運動エネルギーを採用した。その結果、熱化に要する時間は20fm/c(710秒)のオーダーであり、通常複合核過程の時間スケールとして信じられている時間(10秒)に比べて非常に小さいことがわかった。また、このようにエネルギーが急速に複合系にダンプしていく理由を定性的に説明することができた。このように入射エネルギーが20fm/c程度の時間で熱化することが分かり、我々が従来より行っているようにQMDと統計崩壊模型を100fm/cの時間で接続して用いる妥当性が直接的に示された。
Chadwick, M. B.*; 千葉 敏; 仁井田 浩二*; 丸山 敏毅; 岩本 昭
Physical Review C, 52(5), p.2800 - 2803, 1995/11
被引用回数:19 パーセンタイル:68.53(Physics, Nuclear)中間エネルギー核子入射核反応における前平衡過程からの多重粒子放出反応の研究を、量子論的分子動力学(QMD)と多段階直接反応模型(Feshback-kerman-koonin)理論によって行った。2粒子放出までは両理論による予測値は一致しているが、QMDはさらに3, 4, ...粒子放出まで含めて計算が可能であり、これによって入射粒子のエネルギーとしての多重前平衡過程の重要性を定量的に推定することが可能となった。その結果、50MeV以上では2粒子、180MeV以上では3粒子、約400MeV以上では4粒子放出を前平衡過程に含める必要があることが分かった。
馬場 護*; 中川 庸雄
JAERI-M 93-046, 379 Pages, 1993/03
1992年核データ研究会が、1992年11月26日と27日の両日、日本原子力研究所東海研究所において開かれた。この研究会は、日本原子力研究所のシグマ研究委員会と核データセンターが主催して開いたものである。口頭発表では、15件の論文が「JENDL-3改訂の現状」、「群定数の調整」、「中間エネルギーの核データ」、「核データ評価手法」、「積分データ解析」及びトピックスのセッションで報告された。ポスターセッションでは、核データの測定、評価、積分テストに関する25件の報告があった。シグマ委員会のワーキンググループ活動報告もポスターセッションで行われた。このレポートは、ワーキンググループ活動報告を除いた40件の報告をまとめたものである。